H-RISE 公益財団法人北海道科学技術総合振興センター 幌延地圏環境研究所

JapaneseEnglish

H-RISE 公益財団法人北海道科学技術総合振興センター 幌延地圏環境研究所

What's New
HOME >
公益財団法人
北海道科学技術総合振興センター
H-RISE 幌延地圏環境研究所
〒098-3221
北海道天塩郡幌延町栄町5番地3
TEL 01632-9-4112
FAX 01632-9-4113

【連載】地下微生物・第17話【石炭層の微生物(2)】

2014.08.05
図1. 釧路コールマイン
図2. 石炭の構造と微生物の分布

はじめに

今回は、釧路コールマイン(旧太平洋炭鉱)(図1)の微生物のお話をしたいと思います。ここは北海道の海底炭田で、現在、日本で唯一の坑内堀りの炭鉱です。

図1の下の写真は炭鉱の切羽で採炭をしている様子を写した写真です。私達は、釧路コールマインの皆様のご協力のもと、ここから新鮮な石炭を採ってきて研究に使わせて頂いています。


微生物は石炭のどの部分に住んでいるのか?

図2は、釧路コールマインの亜瀝青炭をつかって調べた結果です。図2の左側に「石炭の構造」をお示しましたが、石炭はマトリクスが継ぎ合わさった構造をしています。この石炭の継ぎ目をクリートといいます。

このマトリクスとクリート内の微生物の分布を調べたところ、マトリクスからは微生物は見つかりませんでしたが、クリート内構造物にはなんと1g当たり70万個の微生物がいることが明らかになりました。

つまり、微生物はクリート内に偏在している可能性が高いことがわかっています。